
こんにちは、きねこです。
今回は北海道旅行4日目の旅日記です。
1日目の記事はこちら
⇒ 北海道旅行(道東)▶1日目 『成田⇔女満別』就航!Peachで冬の道東へ
2日目の記事はこちら
⇒ 北海道旅行(道東)▶2日目 オホーツク海冬の絶景・流氷を楽しむ旅『網走⇒知床半島』
3日目の記事はこちら
北海道で野生動物を観察したい!
北海道旅行の目的のひとつは、「野鳥・野生動物を見ること」です。
北海道でしか見られない動物はもちろん、本州でも生息はしていますがなかなか出会えない鳥や動物に会える可能性が高い(と思う)のです。

『ブラキストン線』と呼ばれる野生動物分布の境界線によって、北海道には本州とは異なる動物が生息しています

天然記念物や絶滅危惧種に指定されている動物も多く生息しているのは、北海道には自然がたくさん残っているからなんだね
自然豊かな北海道で会える野生動物
エゾフクロウ、シマフクロウ、ヒグマ、タンチョウ、アザラシ、エゾシカ、キタキツネ、エゾタヌキ、エゾリス、エゾシマリス、エゾモモンガ、エゾナキウサギ、シマエナガ、ハシブトガラ…
あげたらキリがないほど、たくさんの動物の『亜種』が北海道に生息しています。
『亜種』とは、動物(種)として同じ遺伝子をもちながら、生息地域の気候や環境、植生などにより身体や習性に特色が現れた結果みられる違いがあります。
こうした違いを「種」のなかで細かく分類したものが『亜種』と呼ばれます。
亜種の一例として、有名な野鳥『エナガ』・『シマエナガ』を簡単にご紹介します。

エナガ
本州では「エナガ」として広く分布していますが、北海道のみで生息する「シマエナガ」は頭の模様がなく、白いので「雪の妖精」なんて呼ばれています。

シマエナガ
このように、同じ種でも身体特徴が異なる種が『亜種』にあたります。

シマエナガは初めてその姿を見たとき、感動したなあ…
シマエナガは身体がとても小さく、動きも早いのでなかなか見つけられないことも多いので、『鳴き声』を覚えておくとより見つけやすいかもしれません。
よく、「チーチー」・「ジュルリジュルリ」と表現されていますが、まさにそんな感じです。
野生動物を見る時に注意したいこと
北海道ではごく身近な場所、市街地や公園などでも野生動物に会うことが多いです。
地元の方からすればそれはごく普通の事でも、観光で訪れたときに出会えるととてもテンションがあがりますよね。
でも、可愛いからといってむやみに近付いたりエサを与えたり、脅かすようなことは絶対にしてはいけません。
知床を訪れたときに悲しい記事を読みました。
私にはとても衝撃的な内容でしたが、これから観光に訪れる方にぜひ読んでいただきたい記事です。
(画像をクリックすると知床財団様のホームページにリンクします)
北海道に限らず、自然豊かな場所には野生動物が多く生息しています。それは、言い換えると野生動物本来の住処を人間が奪ってしまっていることに他ならないのです。
現存する自然や種を減らさないよう、適切な距離をとり上手に付き合うことが大切だと、北海道に足を運ぶたびに強く感じるようになりました。
野生動物を探しに森林公園へ
さて、3泊4日の冬の道東旅行もいよいよ最終日です。
最終日は朝から森林公園へ野生動物を探しに行きました。
事前に調べたところ野鳥がたくさんいる公園との事で、期待を寄せながら早朝にホテルを出発します。
この日出会った動物たち
まず最初に出会ったのは『エゾモモンガ』です。
エゾモモンガは北海道全域の平野部から亜高山帯の森林に生息しているげっ歯類の動物です。
体長は15-18cmほどと小さく、夜行性で基本的には樹木の上で暮らしています。
滑空するための飛膜を持っており、扁平な尾を方向舵にして上手に木から木へと飛び移ります。
エゾモモンガは日没後に巣穴から出て、夜の間行動をして日の出前に巣穴へ戻ります。
繁殖期を除き、エゾモモンガを見る場合は夕方か早朝に巣穴付近で待機すると出会える可能性が高いようです。
訪れた公園には、早朝からエゾモモンガを目当てに集まる人が多くいらっしゃいました。

私たちもその中の一人です。笑
私は写真を撮らないので、撮影している人の邪魔にならないよう少し離れた場所で観察します。
双眼鏡を持っていると離れた場所からでもよく見えるので、おすすめです。
私が使用している双眼鏡はねこたろが元々持っていたもので、『Canon 双眼鏡 10×30 IS』という製品です。

野鳥観察をするのに双眼鏡は是非とも欲しいアイテム!
でも、双眼鏡を使うと気になってくるのが手ブレ。手ブレも拡大されてしまうとハッキリ見えないことも。そこでオススメなのは手ブレ補正機能を内蔵したモデル。
キヤノンからいくつか種類が出ています。バードウォッチングにはこの10倍30mmのモデルが良いと思います。
少々値ははりますが、双眼鏡はデジカメと違って陳腐化しない物なので、長く使うことができますよ。

このモデルは10年以上使ってます。手ブレ補正ボタンを押すとブレが収まりハッキリクッキリ!近くの鳥なら羽毛まで綺麗に分かります。星を見たりアイドルを見たり、満足です!
ハンノキの雄花を食べていました。エゾモモンガはエサとなる花穂を取ると、基本的にその樹木で食事が終わるまであまり動きません。
これは調べたところ、余分なエネルギー消費を抑えることで冬眠せずに越冬できるようになっているそうです。

厳しい冬を乗り越えるためにエコモードなんだね!
樹皮を剥がしてかじっていました。
目の周りが黒い毛で縁取られているのでアイライン効果でとても目が大きくみえます。
エゾモモンガは食事を終えると、少しじっとした後に巣穴へと戻っていきました。
森林公園の遊歩道を歩いていると、森の中で『キタキツネ』がじゃれ合っていました。3匹ほどいたと思います。
もしかしたらこの辺りに巣穴があるのかもしれません。
『キタキツネ』は北半球に広く分布する『アカギツネ』の亜種です。日本では北海道(樺太、周辺島しょ)に生息しています。
本州などでみられるホンドギツネよりもやや大きく、耳の裏と四肢の足首部分が黒いという特徴があります。
朝日を浴びて眩しそうに目を細めるキタキツネ。
こちらの視線が気になるのかソワソワしていましたので、そっとその場を離れました。
木の上ではせわしなく動く小さな動物。この子は『エゾリス』です。
繁殖期が近いせいか、数匹が追いかけっこをしています。

エゾモモンガと比べるとエゾリスは体が大きく、枝を揺らしながら木から木へと移っていくのですぐ分かります
『エゾリス』は、エゾモモンガ同様北海道の平野部から亜高山帯の森林や林に生息しているげっ歯類の動物です。エゾリスは朝から昼間にかけて行動するため比較的発見しやすいと思います。
秋のうちに地面に埋めた木の実を探して雪を掘っています。
この公園では、野鳥もたくさん見る事ができました。
こちらは『ゴジュウカラ』
警戒心がないのか、近くまで寄ってきます。

ゴジュウカラは本州にも生息していますが、私の住んでいる地域ではみかけたことはありません。
北海道では遭遇率が高いよく出会う野鳥です!
こちらは『ハシブトガラ』
日本では北海道に留鳥として生息しています。

同じカラ類の『コガラ』とよく似ているので見分けが難しい鳥です。その名の通り少しくちばしが太いのが『ハシブトガラ』です。
この子も警戒心が薄く近くまで寄ってきます。公園なので、もしかしたら餌付けに慣れているのかもしれません。
こちらは『キバシリ』
北海道から九州にかけての亜高山帯、針葉樹林の留鳥として生息していますが北海道では平地の林に生息している個体もいます。湾曲した細長いくちばしが特徴的な野鳥です。

樹皮に似た模様で、樹木の幹に縦に止まり登る姿から『キバシリ(木走)』と名付けられたそうです。
こちらは『ウソ』
恐らく亜種の『アカウソ』だと思います。ウソは亜高山帯で繁殖し秋から冬になると平地におりてきますが、『アカウソ』はユーラシア大陸の亜寒帯で繁殖し、日本には冬鳥して渡来します。

アカウソは初めて見ることができました!
こちらは『エゾフクロウ』
洞の中ではなく、木の枝にとまってお休み中でした。
『エゾフクロウ』はフクロウの亜種で、日本では北海道に生息している留鳥です。主に森林や里山にいますが、公園や神社でもよく休んでいる姿を目撃します。

北海道には『エゾフクロウ』の他に『シマフクロウ』も居るけれど、絶滅のおそれが最も高い絶滅危惧ⅠA類に指定されていて現在は北海道の中でも知床、根室、十勝、日高地域でしか姿が確認されないそうです
公園からは海も臨めます。流氷が水平線あたりに薄っすら見えました。
滞在時間はおよそ3時間ほどでしたが、たくさんの野生動物・野鳥に出会えましたので大満足です。
一旦ホテルへ戻り、荷物をまとめてチェックアウトし網走湖方面へ向かいます。
網走湖の湖畔ドライブ
フライトの時間まではまだ時間がありましたので、『網走湖』へ立ち寄ってみます。
湖は一面凍っており、氷上ではワカサギ釣りを楽しむたくさんの人の姿がありました。
氷の上に雪が積もり、一面真っ白!
看板へ続く可愛らしい足跡は、ウサギでしょうか。
小さな河口も凍っており、そこにもたくさんの足跡が残されていました。

一番大きい鳥の足跡は白鳥かな…足跡を見つけると動物や野鳥の行動が知れてとても面白いものです。
オオワシとオジロワシ
湖畔ではたくさんの『オオワシ』と『オジロワシ』がくつろいでいます。
このあたりは川が合流しているところなので凍ってないようです。
右が『オオワシ』で、左が『オジロワシ』です。
どちらも国の天然記念物、絶滅危惧Ⅱ類(VU)(絶滅の危険が増大している種)として指定されています。

『オジロワシ』はユーラシア大陸北部の沿岸地域で生息し、越冬のために北海道へ渡来してきますが、北海道北東部で繁殖・生息するものもおり本州まで南下することもあります。

『オオワシ』は東アジアの北部、オホーツク海沿岸や日本海北部の沿岸で生息してるよ。
どちらもタカ科オジロワシ属に分類されており共通点が多く似ています。
オオワシの方がくちばしの色が濃いオレンジ色をしているので、見分けるのは簡単ですね。
オオワシとオジロワシ、どちらも楽しそうに水浴びをしていました。
この後昼食を食べるため、『軽食喫茶・ジィジ』さんへ立ち寄りました。
別記事で詳しくご紹介させていただきましたので、よろしければこちらもお読みください!

大空町の道の駅『メルヘンの丘めまんべつ』とメルヘンの丘
4日間の旅行も早いもので、あとは帰るのみになってしまいました。
まずはレンタカーを返却するため、女満別空港に向かって車を走らせます。
途中、大空町の『メルヘンの丘』に立ち寄り写真を撮りました。
まるで絵画のような風景。
近くには道の駅もあり、美味しいソフトクリームや軽食、物産品の購入ができます。
女満別⇔網走のルート沿いになるかと思いますので、ぜひお立ち寄りください。
場所
住所 | 〒099-2356 北海道網走郡大空町女満別昭和96−1 |
電話番号 | 0152-75-6160 |
営業時間 | 9時00分 ~ 18時00分 |
公式HP | http://www.marchen-hill.com/ |
備考 | ※2021年2月時点の情報です。
新型コロナウイルス感染拡大対策による営業時間短縮、臨時休業を行っている場合がございますので、事前にご確認いただきますようお願い申し上げます。 |
女満別空港から帰路へ
レンタカーを返却し、女満別空港に戻ります。
今回レンタカーで走行した距離は656km!冬の北海道でこの距離を走行できたのは、天気や路面状況が良好だったからですね。
手続きを済ませ、定刻通りのフライトで成田空港へ。
最初から最後まで充実したあっという間の4日間の道東旅行が終わりました。

2021年は1月にも帯広に行きましたので、冬季2回目の北海道でした。
何度行っても、毎回感動する景色や出会いがあり飽きる事はありません。
特に今回は念願の流氷を見る事ができましたので本当に行って良かったと感じます。
長い旅行記でしたが、最後までお読みいただきありがとうございました。また次回の記事もぜひ読んでいただけたら嬉しいです!
冬の道東旅行記はこちら




夏の道東旅行記もあわせてどうぞ
